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2008.05.20

VOL.689 いちばん熱かったあの夏の日がきこえる

 こんにちは、武中です。

 先日、高校時代の野球部の同窓会的なものがありました。正直、気乗りがしません。別に野球部を追われたとかいう、柏葉英二郎的な思い出があるわけではありません。だって、野球部ですよ。ちょっと、考えればわかるでしょう。
 今のぼくに必要なのはなんですか? よし、西村答えてみろ。…うん、うんうん。そうだな。野球部ってのは男ばっかりですよ。友情よりも愛を最優先事項とせねばならぬ、このご時勢になにが悲しゅうて野郎ばかりの会合にいかにゃあならんのですか。
 しかし、渡世の義理を欠くとあっちゃあ、女人からの覚えも悪いというもの。ぼくは、しようがないかと、重い腰をあげました。
 同窓会開始時刻より遅れること、一刻ばかり。先に会場である居酒屋に着いていると思われる友人に、「だれの名前で予約をとっているんだ?」といれました。すると、「朝倉(仮)だ」との返信がありました。朝倉(仮)…、記憶にありません。はて、だれだろう。
 「だれ、それ?」とメールをいれると、「1年の朝倉(仮)だ」との返信がありました。今回は、三学年合同の同窓会。そんでもって、部活での付き合いが半年もない1年の名前を覚えていないのは、世の必然というものです。
 そして、会場に現着。店員に「朝倉(仮)で予約をとっている席に案内いたせ」というと、「着いて来い」と歩き出しました。そして、「ここだ」と示された部屋の戸を開けると、…だれ?
 扉をあけると、なにやら女人がいますよ。もしかしたら店間違えたかも、と弱気になったところで「おおおお、武中ぁー!」と野太い声が。とよくみれば、女人の塊の奥にむさ苦しい野郎どもが。
 そう、思い出しました。ぼくの代は女子マネージャーがいなかったのですが、1年の代には確か7人もいたのです。ちなみに、1年の男子部員は7人。人数的には個人個人にマネージャーがつくという、理論上はちょっとした芸能人並の贅沢さだったのです。そこに、2年の女子マネージャーを加えれば、約10人。集まった男子部員が約20名だったことを鑑みても、それは立派に師団としての体裁を整えております。やっぱり、渡世の義理ってのは欠いちゃあいけないね。生きてるって、スパシーバだよ。
 しかし、問題は女子師団の面々の7割が名称不明です。兵法の大家、孫氏はいいました。「彼を知り己れを知らば、百戦して殆(あやう)からず」と。情報収集は、戦争の基本です。ぼくは、黒木(仮)にたずねました。

「おい、黒木(仮)。ちょっと教えてくれ」
「みなまで言うな。オレにもわからん」
「使えんやつだな。孝太郎(仮)、お前はわかるな」
「自分は2年でしたから、1年とは付き合い長いっすからね」
「じゃ、右から名前をいっていけ。ただし、気付かれぬようにな」
「へへへ…。実は、自分にもわからないっす」
「まったく…。佐々木(仮)!」
「は、はい。えーっと、右から朝倉(仮)さん、新田(仮)さん…」

 持つべきものは、佐々木(仮)です。プレイヤーとしてはアレでしたが、頭脳明晰な佐々木(仮)は抜群の記憶力を発揮し、次々と彼女らの名を明かします。よし、準備万端。プレイボールです。

「久しぶりだね。朝倉(仮)さん」
「武中センパイ、お久しぶりです」

 じーん。よいね。「センパイ」ってフレーズは。野球やっててよかった。21世紀になって、はじめてそう思えるようになりました。

コメント

nitaさま>
続きは、WEBで。

投稿 武中 | 2008.05.21 00:04

続きが気になります。

投稿 nita | 2008.05.20 12:03

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